世界観

イヴァリース地域Ivalice
 バレンディア・オーダリア・ケルオンの三大陸により構成され、豊かな自然と季候に恵まれているイヴァリース。
 イヴァリース地域はあくまで世界の一部でしかなく、イヴァリース関連作品はイヴァリース地域の一部が舞台と考えられる。
■オーダリア大陸the Ordalia Continent
 イヴァリース地域の西側に位置する大陸。西部から中央部にかけて肥沃な平野が広がり、東部は砂漠が大半を占める乾燥気候となっている。大陸の東部に位置するガルテア半島はバレンディア大陸とケルオン大陸の双方につながる交通の要所で、多くの国で支配権が争われてきた。
 本作の舞台は大陸の南西あるいは東部のどちかの可能性がある。前者は機工都市ゴーグがオーダリア大陸南西に位置するという設定から。後者はFF12RWでベルベニア地方がヤクト・エンサの西に位置するところから。
 ちなみに大陸の東端ガルテア半島を中心とするエリアが
ファイナルファンタジー12の舞台となっている。
※FFTではゴーグとベルベニアは割と近い位置にあるため、ゴーグが大陸南西部という設定とFF12RWのベルベニア地方の位置は矛盾しているように思えるが果たして?
イヴァリース史
五十年戦争The Fifty Year War
 獅子戦争の一世紀前、オーダリア大陸にあるオルダリーア国(鴎国)が大陸南西に位置する隣国イヴァリース国(畏国)の国境に面した独立国家ゼラモニアに侵略し併合。この事件を期にゼラモニアをめぐって両国が対立し始める。畏国は鴎国支配に不満を持つ貴族や諸都市の要請を受けて、鴎国弱体化のために、ゼラモニアに援助したが結果的に失敗。
 それから約50年後、鴎国国王ディワンヌ3世が世継ぎを残さずに亡くなり、王位は3世の従弟にあたるヴァロワ6世が継いだ。3世の叔父にあたる畏国国王デナムンダ2世はそれに対する不満を口実に宣戦を布告した。後に五十年戦争と呼ばれる戦いが始まる
 緒戦に勝利した畏国軍はそのまま鴎国の首都ブラへ進軍するが、その途中、デナムンダ2世が病に倒れそのまま帰らぬ人となってしまう。わずかな畏国側の混乱は鴎国軍に態勢を立て直す絶好の機会を与え、ヴァロワ6世は畏国軍をゼラモニアまで追い返すことに成功した。その後、約2年に渡り膠着状態が続いたが、ロマンダ軍(呂国)が侵攻。
 呂国はラーナ海峡を挟んで畏国の背後に位置する強大な軍事国家で、血縁関係にあったヴァロワ6世の依頼に応じて畏国へ進軍したのである。しかし、デナムンダ2世の跡を継いだデナムンダ4世は勇猛果敢な戦士であり、自ら騎士団を率いて呂国・鴎国の両軍を相手に健闘した。また、呂国で黒死病が大流行したこともありわずか3年で呂国軍は撤退。
 このとき、特に戦功をあげたのが天騎士バルバネス率いる北天騎士団と雷神シド率いる南天騎士団であった。両騎士団は幾多の戦いで勝利を収め鴎国への進軍を試みる。しかし、長引く戦乱は両国の内政を悪化させていた。各地で農民一揆や反乱が相次ぎ、両国はそれぞれの戦力を国内へと向ける必要があったのである。これにより、再び膠着状態を迎えることになる。
 事態が急変したのは、やはりデナムンダ4世の病死であった(これについては暗殺ともいわれている)。跡を継いだオムドリア3世はおよそ国王に不向きな人柄で、国政を重臣や王妃に任せる有り様であった。そのため、ゼラモニアに駐留する畏国軍を一掃し、畏国へ進軍するヴァロワ6世の跡を継いだラナード王子を止める力はすでになかったのである。
 ゼルテニアへの侵入を許した畏国は(北天騎士団や南天騎士団の奮闘があったものの)、和平への道を模索し始める。結局、両国はこれ以上の争いは無益なものと判断し、残された力を内政に振り分けるために和平協定を結ぶことになった。対等とはいえ、実際は畏国側の降伏であり、事実上の敗北であった。
 この後、畏国の経済は近隣諸国に対する戦争借款(しゃっかん)の返済や勝利国に対する賠償金の支払に追われ破産寸前となった。そのため帰還してきた職業軍人たちの働きに対する報奨金などなく、それどころか騎士団ごと解雇するという事態を発生させることになる。その結果、大量の失業者を抱える畏国には、王家や貴族に対する不満と不信感という空気が漂うことになった。
 戦争末期に即位した畏国国王オムドリア3世は病弱であることから政務を執ることはなく、ほとんど全てをルーヴェリア王妃に委ねていた。しかし、彼女の傲慢で横柄な態度が元老院や議会との対立を深め、戦後処理もままならなぬ執政に民心も王家から離れていった。戦後多大な負債を抱えた王国は、街に失業や解雇された職業軍人を溢れさせる。これを救済する意志も手段も持たない貴族階級に対して、民衆は反感を募らせる。かつて義勇軍として戦争に参加した骸騎士団のような民間人部隊には、何の恩賞も与えられず、その姿を盗賊団へと変えていった。
獅子戦争the Lion War
 五十年戦争の敗北より1年後。畏国ではオムドリア3世の病死により即位することになった王子はわずか2歳。その後見人が事実上の王といえる。
後見人は王妃の実兄・ラーグが有力視されていたが王妃の支配を恐れた議会がラーグ公を排斥。前王の従弟にあたるゴルターナ公を摂政に任命し後見人とした。
 ゴルターナ公とラーグ公はどちらも五十年戦争において多くの武功を挙げた将軍同士。ゴルターナ公には王家に仕える有力貴族の大半が味方したが五十年戦争のツケによって没落した貴族や職を失った騎士らはこぞってラーグ公に味方した。
 黒獅子を紋章とするゴルターナ公と白獅子を紋章とするラーグ公、後に“獅子戦争”と呼ばれる戦乱が勃発する。
 
史実ではディリータという名の若き英雄が獅子戦争を終結させ、国王となり長く平和な施政を続けたとされるている。イヴァリースに住む者なら誰でも知っている英雄譚となっている。
■ブレイブストーリーthe "Brave Story"(十二宮物語)
 獅子戦争から約400年後グレバドス教会が『デュライ白書』を公開。この白書によると歴史に活躍した記録のないベオルブ家(当時武門の棟梁として名高い名門)の末弟ラムザ・ベオルブが真の英雄とされている。
 
『獅子戦争の謎』『聖アジョラの実像に迫る』『デュライ白書・400年目の真実』など多数の著書を執筆しているイヴァリース中世史を専門とする歴史学者アラズラムは、ラムザ・ベオルブが神を冒涜し国家の秩序を乱した元凶と主張する教会と激しく対立。
 本作の物語はアラズラムが『デュライ白書』を元に執筆した『ブレイブストーリー』である。この物語は後世の
ベイグラントストーリーに『十二宮物語』として伝わっている。
□グレバドス教the teachings of Glabados
 獅子戦争の十二世紀前、聖アジョラ(聖女アジョラ)がルザリアのベルベニアで誕生。生まれた直後に立ち上がり、井戸まで歩くと「この井戸はもうすぐ災いがふりかかる。今のうちに封印し、人が飲まぬようにしなければならない。」と予言。数日後、ベルベニアを黒死病が襲い、汚染された井戸水を飲んだ人々は次々に病に倒れて死んだ。しかし聖アジョラの言葉を信じた家族だけは病にかからずに生き延びることができた。以後、聖アジョラは“奇跡の子”“神の御子”と崇められることになったとされる。
 その後ミロドスで育ったアジョラは
光の神・善神ファーラムを唯一神として新しい宗教を興す。
 聖アジョラは奇跡を示し、13人の弟子と共に神の国の到来を説くが、神聖ユードラ帝国とファラ教の反感を買い、十三人目の使徒ゲルモニークの密告によって処刑。その直後ファラ教の本拠地ミュロンドは天変地異により海中に没し、それをアジョラの奇跡と信じた弟子達がその教えを広め、グレバドス教が成立。その後全土に普及し、教皇を頂点とする組織も整備されていく。グレバドス教の登場時期からイヴァリース地域全土へ浸透していたキルティア教(ファーラムを主神とする多神教)が衰退していくことになる。
■ファーラムFaram(FF12),Farlem(FFT)
 古来イヴァリースには平和と自由を象徴する女神への信仰が多数存在し、土地・部族によって祀り方が異なっていた。
古代ガルテア時代、予言者キルティアはこの女神を光の神ファーラムと規定、オーダリア各地の民族宗教を二元論で体系化しキルティア教が成立。グレバドス教ではキルティア教の主神であるファーラムを唯一神としている。
 グレバドス教徒とキルティア教徒には信仰の行為としてファーラムと唱えるといった共通点がある。
聖印
 この紋章が聖印と考えられ、墓や旗に記されていたり、グレバドス教会の礼拝堂で飾られていることからグレバドス教にとって重要な紋章と思われる。
□ゾディアックブレイブの伝説The "Zodiac Brave Story"
■イヴァリース統一戦争時代
 遥か昔(古代ガルテア時代と推測される)、オーダリア大陸南西部はゼルテニア、フォボハム、ライオネル、ランベリー、ルザリア、ガリオンヌ、ミュロンドの7つの小国に分かれており、それぞれ自国の版図を広げようといつ終わるともしれない争いを続けていた…。
 数百年続いた争いの中、ミュロンドに一人の野心溢れる若き王が誕生した。若き王は大陸全土を手中に収めるべく大軍を率いて戦ったが勝利への道は険しく厳しかった。そこで、王は古文書より解読した秘法を用いて魔界より魔神を召喚し、その力を利用しようとした。しかし、地上に降臨した魔神は王を殺すと世界を滅ぼそうとした…。
 次々と悪魔を召喚する魔神に対抗すべく集められた十二人の勇者達はまたたくまに悪魔たちを倒すとついに魔神を魔界へ戻すことに成功した。
 このとき、彼らは一人ずつ黄道十二宮の紋章を刻まれたクリスタル“ゾディアックストーン”を身につけていたことから、人々は黄道十二宮の勇者、“ゾディアックブレイブ”と呼ぶようになった。

 神話の時代に創られたといわれる“ゾディアックストーン(黄道十二宮の聖石)”には聖なる力が封印されているとされ、この石を用いた伝説の勇者達(ゾディアックブレイブ)は数々の奇跡を行ったといわれる。その後も時代を超えて人間が争いに巻き込まれる都度勇者たちが現れ世界を救ったとされている。
■聖アジョラの時代
 イヴァリースの覇権を狙うランベリーの王が魔神を召喚し世界に混乱を招いた。聖アジョラは伝説と同様に十二個の聖石を集めるとゾディアックブレイブを結成し、魔神を倒した。しかし、いつの世にも執政者にとって“英雄”ほど邪魔な存在はいない…。
 神の国の到来を説く聖アジョラの台頭を恐れた神聖ユードラ帝国はその一派を捕らえるために挙兵した。
 当時、もっとも大きな宗教であったファラ教の司祭たちは聖アジョラの力を恐れたのだ。結局、金に目のくらんだ十三番目の使徒・ゲルモニークの密告によって聖アジョラは捕らえられ、ゴルゴラルダ処刑場で処刑された。
 しかし、聖アジョラは“神の御子”。神の怒りがファラ教の司祭たちを襲った。処刑の直後、ファラ教の本拠地ミュロンドは天変地異により海中に没したのである。
 またこれ以降聖石を見た者はいないとされている。
□古代文明
 かつて高度な文明が発達していた時代があり、機械仕掛けの兵器や魔石(クリスタル)を利用した飛空艇などが存在した。
 十二世紀前、聖アジョラの時代には何艘もの飛空挺が大空を飛び天を埋め尽くし街には機械仕掛けの人間がいたとされている。FF12も古代文明時代の物語であり、飛空艇や兵器など数多く登場している。
 高度な文明は時代の流れと共に失われており、イヴァリース中世では飛空艇などが利用されることはない。
■クリスタルCrystal(魔石Magicite)
 世界のあらゆる場所に存在する自然エネルギー、ミストを含んだ石の総称。魔法と呼ばれるパワーの根源で魔法文化の起源。かつては日常生活の中で普通に流通・使用されており、機械の動力源になるなど世界のエネルギー源となっていた。しかしイヴァリース中世ではクリスタルは存在するものの技術や知識は失われている。
 ゾディアックストーンもクリスタルの一種であり特定の機械の動力源となる。
□伝説の大崩壊great impact
 詳細は不明だが、とある王朝を壊滅させ、ある亜人種を絶滅に追いやり、その衝撃で地中内の浮遊石バランスを変化させ空中大陸を生み出すなど様々な被害をもたらした。
 英雄王メサ・リクセンが大崩壊から人類を救出し救世主となったとされているが、イヴァリース中世では伝説の大崩壊と共におとぎ話とも言われている。
機工学・機工術machinist techniques・機工技術Machineries
 機工学とは古代の機械工学や技術に関する学問。イヴァリース中世では廃れ、その技術の大半は失われている。しかし失われた文明の復興をめざす機工士達が一部の技術(銃など)を復活させている。
 旧世代から受け継がれる技巧によって機械仕掛けの兵器を生産している機工都市ゴーグの地下には、飛空艇の残骸や数多くの得体の知れない機械の破片が埋まっており、古代文明復興の手がかりとなっている。ちなみに機工都市ゴーグは、かつて機工学を得意としたモーグリ族の都で機工技術の最先端だったとされている。
□イヴァリース暦
 太陽と月が通る道、黄道に沿って天空を12等分するように12の星座が夜空に輝いている。それら12の星座による区分を、ゾディアック(黄道十二宮)といい、イヴァリース暦は十二宮の星座が夜空に見られる時期で1年を12ヶ月に分けてる。
 一年の始まりは白羊の月1日(3月21日)。
白羊の月30日  3月21日〜 4月29日
金牛の月31日  4月20日〜 5月20日
双子の月32日  5月21日〜 6月21日
巨蟹の月31日  6月22日〜 7月22日
獅子の月31日  7月23日〜 8月22日
処女の月31日  8月23日〜 9月22日
天秤の月31日  9月23日〜10月23日
天蝎の月30日  10月24日〜11月22日
人馬の月30日  11月23日〜12月22日
磨羯の月28日  12月23日〜 1月19日
宝瓶の月30日  1月20日〜 2月18日
双魚の月30日  2月19日〜 3月20日
守護星座gurdian stars
 全ての生き物は宿星の下にある。宿星とは生まれもった運命のようなもの。生命は誕生日によって黄道十二宮の星座が宿命づけられ、皆十二の星の運命に導かれている。
 生命の火が消える時、稀に宝玉を残すと言われており、運命の輪が止まると魂から宿星が離れジュエル(最上位の魔法石)へと姿を変える。FFTにおいて戦死した者の肉体が消滅し魂がクリスタルに変化する現象はこれのことと思われる。またこのクリスタルはセーブクリスタル(記憶石)と同じ効果を持つと思われ、アビリティの継承やHP・MPの回復はこれによるものと考えられる。
 人やモンスターの間には、互いに宿命づけられた星座による相性がある。
イヴァリース国(畏国)Ivalice
歴史  オーダリア大陸の南西に位置する太陽と聖印に護られた双頭の獅子が治める国・イヴァリース。
 デナムンダ・アトカーシャ(デナムンダ一世)が分裂していたイヴァリースを統合し、建国。イヴァリース史上最大の領土を持つ王国が誕生した。
 貴族と平民の身分制度に立脚したアトカーシャ王家と5つの領家が支配する。固き約束によって六大統治領の領主達はイヴァリースを繁栄に導いてきた。
五十年戦争
獅子戦争
領地

 

 

 

 

 

 王国は6つの統治領を持ち、王家と5つの上級貴族がそれぞれの領地を統治している。またミュロンドはグレバドス教会ミュロンド派の本拠地として国家を越えて自治権を有している。
 周りはほとんど海に囲まれ、隣国にはオルダリーア・ロマンダがある。
ルザリアLesalia
 イヴァリース王都。
 王家が直轄統治する領地で王都ルザリアを擁するイヴァリースの中心地。50年戦争によって国は疲弊しているが、王宮内に並ぶ各国・各時代の豪華な調度品や美術品の数々はこの国がまだ力を有していることを物語っている。
ガリオンヌGallionne
 何世紀にも渡り異民族の侵略を防いできた難攻不落の城砦都市イグーロスを本拠地とするラーグ公の統治領。魔法研究の盛んな魔法都市ガリランドなど、イヴァリースの戦力的中心地である。ラーグ公配下のガリオンヌ北天騎士団はイヴァリース最強といわれる。
ラーグ家
 デナムンダ二世を祖に持つ王家の分家。王家と血縁があり、貴族の中でも実力は抜きん出ている。特にベストラルダの妹が王妃となり、実権を握っていることが強みである。白獅子の紋章を掲げる。
ベオルブ家Beoulve family
 代々王家に仕える武門の棟梁。300年続いた家柄で代々ラーグ家に仕え、北天騎士団の団長を輩出。法を順守する尊さを騎士の模範として示さなければならない。王家を守るのではなく、民のために戦う。天が定める正義のために力を使う。
 五十年戦争ではバルバネスをはじめその息子達も多大の戦果を挙げ、イヴァリースの窮地を救ってきた。和平条約が実現したのはベオルブ家の力だといわれている。
ゼルテニアZeltennia
 オルダリーア王国との国境に位置するため、五十年戦争時代にはもっとも激しい戦闘が繰り返された場所である。ゴルターナ公のもとで破壊された城壁や街並の修復が進められるが、長い激戦が刻み付けた傷跡は、今も生々しく残されている。
ゴルターナ家
 デナムンダ二世を祖に持つ王家の分家。王家と血縁があり、貴族の中でも実力は抜きん出ている。黒獅子の紋章を掲げる。
・オルランドゥ家
 代々ゴルターナ家に仕え、南天騎士団を率いる。
ゴルターナ家には生涯の忠誠を誓い命を捧げるという家訓がある。
フォボハムFovoham
 バリンテン大公の居城リオファネスの城壁は、かつて北氷海を暴れ回った海賊に対抗するため通常の倍の厚さを持っている。大公は"武器王"と呼ばれるほどの武器コレクターであった。
ライオネルLionel
 太古の統一戦争時代に神聖ユードラ帝国の本拠地として築かれた古城を拠点とする。統治者のドラクロワ枢機卿は五十年戦争で名を馳せた騎士でありながら、神学者でもある。
ランベリーLimberry
 統治者エルムドア侯爵は五十年戦争でロマンダ軍の侵攻を防いだ勇猛果敢な武人。ランベリー城は外壁・内装に白一色の大理石を使用。その美しさから白亜城と親しまれている。
ミュロンドMurond
 グレバドス教会の中で最大勢力であるミュロンド派の本拠地で国家を越えて自治権を有している。
軍事 北天騎士団the Hokuten Knights
 ラーグ公配下の北天騎士団は、以前より名門ベオルブ家の人間が騎士団長を務め、四大騎士団の中でも最強といわれている。五十年戦争においても15万の勢力を誇り、天騎士バルバネス・聖騎士ザルバッグらの活躍により「イヴァリースの守護神はガリオンヌにあり。ベオルブの名の下にこそ勝利はある」とまで絶賛された。結果的に敗戦国となったが、北天騎士団の名は大いなる恐怖となってオルダリーアに刻み込まれている。
南天騎士団the Nanten Knights
 北天騎士団と双璧をなす、ゴルターナ公配下の騎士団。五十年戦争では、北天騎士団とともに数々の戦いに勝利し、敵国を震えあがらせた。団長は雷神シド。
東天騎士団Touten Knights
 五十年戦争では、ガフガリオンが分隊長として活躍した。しかし勝利のためには手段と方法を選ばぬ残忍な戦い方をとったことから、終戦後、騎士団から追放。
西天騎士団
 四大騎士団の一つとして存在すると思われる騎士団。
骸騎士団・骸旅団The Death Corps
 骸騎士団は五十年戦争の末期、戦力不足を解決するため、平民の中から義勇兵を募り結成された騎士団。団長はウィーグラフ。
 戦争末期に活躍したが、戦争の敗北によってその存在意義を無くし、なんの報奨も与えられずに解散させられた。
 一部のメンバーはそのまま骸旅団と名を変えて、4000名規模の貴族に対する反抗組織となり、階級制度により平民が人間として扱われぬ状況を打破するために戦いつづけた。
 反貴族を掲げるアナーキストだが、貴族やそれに仕える者たち以外には手を出さない義賊であった。しかし本物の盗賊や犯罪者を抱えるようになり、統制がきかなくなっていく。
宗教 ■ミュロンド・グレバドス教会
 イヴァリース中世当時グレバドス教の最大勢力。領地と身分を越えて全土で強制力を持つ組織であり貴族の信者には教会で高い地位を持つ者も少なくなかった。しかしアトカーシャ王家登場により教会の支配力は弱まっている。
 獅子戦争当時の首長は教皇マリッジ・フューネラル五世、教皇に次ぐ権力を有するアルフォンス・ドラクロワ枢機卿。
 獅子戦争から400年後、デュライ白書を公開しその解釈を巡ってアラズラムと対立。
異端審問会heresy hearing
 邪教崇拝などによる“異端者”を決定し、出頭要請や逮捕及び処刑を決定する。それらの仕事は異端審問官が行う。しかし、実際異端審問官に連行された者が戻ってくることはないという。
神殿騎士団Temple Knights
 団長はヴォルマルフ。
 教会の活動を陰で支える教皇直属の武装集団。支配力回復の為、様々な策を張り巡らすが、その尖兵となるのが神殿騎士団。枢機卿に対しても一定の権力を持つ。
聖印
 この紋章が聖印と考えられ、墓や旗に記されていたり、グレバドス教会の礼拝堂で飾られていることからグレバドス教にとって重要な紋章と思われる。
教育 イグーロス貴族学院the Aristocratic School in Igros
 アルマ・ティータが通う貴族の為の教育機関。
王立魔法院The Royal Academy of Magic
 五十年戦争の英雄・魔道士エリディブスを輩出した。
ガリランド王立士官アカデミーthe Gariland Academy
 ガリランド練兵場を前身とする王立士官養成学校。畏国の代表的なエリートコースで主に貴族や騎士の子弟が入学する。全員寄宿制による卒業までの密閉された環境で「神と国への忠誠と民への貢献」をモットーに厳格な教育がなされる。
 開校以来、士官だけでなく聖職者や学者・教育者、幾人もの英雄や魔導師など優秀な人材を輩出。
備考 ■天候
 季節風の影響で、イヴァリースには年間を通して雨季と乾季が交互に訪れる。
 乾季:双魚・白羊・金牛
 雨季:双子・巨蟹
 乾季:獅子・処女・天秤・天蝎
 雨季:人馬・
磨羯・宝瓶
オルダリーア(鴎国)Ordalia
歴史*  イヴァリース国の東方に位置し唯一陸続きの国家。デナムンダ二世の時代には両国の王家には血縁関係があった。首都はブラ。
■ゼラモニア侵攻
 一世紀ほど前、畏国との境界に面した独立国家ゼラモニアを侵略し併合。この事件を期にゼラモニアをめぐってイヴァリース国と対立し始める。
 畏国が鴎国弱体化のために、ゼラモニアに援助したが結果的に失敗。鴎国支配に不満を持つ貴族や諸都市が再度介入を要請し、五十年戦争へ。
■五十年戦争
 約五十年前、鴎国国王ディワンヌ3世が世継ぎを残さずに亡くなった。王位は3世の従弟にあたるヴァロワ6世が継ぐが、3世の叔父にあたる畏国国王デナムンダ2世にそれの不満を口実に宣戦を布告され五十年戦争が始まる。
 戦争後期にラナード王子が後を継ぎ、ゼラモニアに駐留する畏国軍を一掃。
 結局、両国はこれ以上の争いは無益なものと判断し、残された力を内政に振り分けるために和平協定を結ぶことになった。対等とはいえ、実際は畏国側の降伏であり、事実上鴎国側の勝利であった。
 終戦後も自国内の戦後処理に追われたためか、イヴァリースへの政治的介入が行われることはなかった。しかし、若く有能な指導者ラナードによって、現在は急速な国力の回復ぶりを見せている。
ロマンダ(呂国)Romanda
歴史  イヴァリース地域の西方に位置し、ラーナ海峡を挟んでイヴァリース国の背後に位置する強大な軍事国家。
 五十年戦争時代、血縁関係のあるヴァロワ6世の要請に応え、畏国に進軍するが、呂国で黒死病が大流行したこともありわずか3年で呂国軍は撤退。
備考  五十年戦争後の呂国と畏国の関係は不明であるが、大陸人が呂国経由で畏国を訪れ、畏国の人間が旅行でロマンダ遺跡めぐりをしようかといってることから行き来は可能なものと思われる。

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