機工学・機工術machinist techniques・機工技術Machineries
 機工学とは機械工学や技術に関する学問。モーグリ族が得意とする学問であり、機工学の最高傑作である飛空艇を最初に作ったのもモーグリ族といわれる。
 前バレンディア暦706年当時、オーダリア大陸南西の
モーグリの都ゴーグは機工学の最先端。
 イヴァリース中世では、機工学は廃れミストや電気を利用した技術の大半は失われている。しかし失われた文明の復興をめざす機工士達が一部の技術を復活させている。
機工士Machinist・Mechanic・Engineer
 前バレンディア暦706年当時、機工士は、機械に精通し飛空艇の製造や整備を専門に行う技術者の呼称。中には錬金術を極めたものがいるという特殊な地位。主にモーグリ族がこの職についている。当時の機工士達はとんかちをげんのうと呼んだり、鉄の殻から独自の手法を使って鉄だけ取り出したり、万年亀の甲羅を素材としてこよなく愛し、ミスリル鉱石を重宝ていたとされる。
 文明が失われているイヴァリース中世では、機工士は失われた古代文明の復興をめざす技術者達のことを指す。旧世代から受け継がれる技巧によって機械仕掛けの兵器を生産している機工都市ゴーグの地下には、飛空艇の残骸や数多くの得体の知れない機械の破片が埋まっており、古代文明復興の手がかりとなっている。またこの当時、機工職人には「知識」「器用さ」「技術力」の3要素が必要とされ、時計の組み立てなども機工技術の範疇に入り、機工のため使う道具を機工道具mechanical toolと呼ぶ。機工技術を競う機工技術コンテストなども催される。
 異世界イヴァリースでは機工士の一派としてカラクリ士が存在し、発明したカラクリをパンドラの箱に入れて持ち歩くという。
機工師Etoria
 前バレンディア暦706年当時、究極の技術を身につけたエンジニアを機工師「エトーリア」と呼び、その大半はモーグリ族であった。
 イヴァリース中世も同様なのかは不明だが、若いムスタディオは機工士、機械仕掛けの兵器造りで名高いマイスターのベスロディオは機工師と記述されている。
□廃れた技術
風車Windmill
 セロビ台地にある風車はナルドア海からの風を利用したもので、台地周辺の集落によって建てられたもの。収穫した農作物の粉引きなどが行われていた。
 前バレンディア暦706年時点ではセロビ台地のシンボルとして存在するのみだが、イヴァリース中世のフォボハム平原でも風車小屋が存在している。
失われた技術
 ガルテア連邦時代・古代ガルテア時代やそれより以前の時代の一部の技術は前バレンディア暦706年当時には失われている。
・転移装置Way Stone
 前バレンディア暦706年以前の古代の遺跡にはよくある装置。オキューリア達の古代文明時代やガルテア連邦時代に作られた遺跡などまで存在している。
 触れるとどこかへ運ばれるが原理は不明。転移装置間を瞬間で移動するが、相互に移動できるものや一方通行で片道のみの移動のもの、対となっている装置に触れなければ発動しないものや特殊な仕掛けによって行き先が決まるものなどがある。
・デモンズウォール
 古代ガルテア時代、レイスウォール王墓を守るための罠として作られており、仕掛けには失われた技術が随所に使用されている。
・ヴィヌスカラ
 誰がいつの時代に造ったのか解明されていないが、ミリアム神殿を守るためのガーディアンとして存在しており、随所に失われた技術が用いられている。
機械Machine
 前バレンディア暦706年当時、魔石(クリスタル)が機械の動力となっており、機工学の最高傑作である飛空艇の浮力も司っていた。
 イヴァリース中世、機工都市ゴーグの地中より発見された飛空艇の残骸や壊れた機械をクリスタルである聖石に近づけるとうなり始め、ゴーグの地下第57番坑道で発見された鉄巨人は『アクエリアス』、地下の第83番坑道で発見された転送機や元々研究施設だったと思われるネルベスカ神殿の番人であった鉄巨人は『キャンサー』を動力として動かすことができた。
 旧時代の機工術は魔石との関係が深いと考えられる。しかし時代の流れと共に飛空艇などの技術はほとんど失われ、魔石もエネルギー源として利用されなくなる。
電気Electricity
 電気の発明によりそれまでに比べ大規模な機械の運用が可能となった。
 しかし発電に物資を消費することに加え、人工的にミストを圧縮しエネルギーを増殖する技術により、次第に衰退していった。
 バレンディア暦706年当時では、一部の機関では電気を利用しているが、極端に大きな動力が必要となるような機械に対してのみとなっている。
グロセア機関Glossair Engine
 ミストが圧縮された時に発生するエネルギーを利用した動力機関でグロセアエンジンなどと呼ばれる。水上船や飛空艇等に使用されており、得られる推力をグロセア推力と呼ぶ。
 魔石が収められた基部のまわりにグロセアリング
Glossair Ringと呼ばれる回転によって出力を調整する青いリングがある。
 グロセア機関はイヴァリース全土に満ちるミストが動力源となっている為物質を大量に消費する必要がない。そのため、グロセア機関の発明により電気は衰退していく。
輸送用列車transport train
 古代戦争時、ロンカ王朝は主に業魔(人の造りし魔物)部隊の輸送に使用していた為「魔列車」や「死者を運ぶ列車」と呼ばれる。
 前バレンディア暦706年当時、かつては物資の輸送として使われていたバルハイム地下道が飛空艇による輸送の確立で閉鎖されている。
飛空艇
 前バレンディア暦700年代の数世紀前にモーグリの機工師によって発明されたとされる。
ミミック菌mimic-germinites
 イヴァリース全土は、地表を通称ミミック菌とも呼ばれる細菌がおおっている。これらは人体に影響はないものの、汎用的に使用される金属を腐食してしまう。
 このため、空中を移動する
飛空艇が発展し、逆に地上を移動する類の乗り物(鉄道など)は衰退していった。
 そのため地上での移動手段はチョコボ、またはチョコボに牽かせた馬車が主流となっている。

 火薬を使って金属の『弾』を飛ばす武器。旧時代には魔法を詰め込んで打ち出すこともできたという。
・旧時代
 魔道力を詰め込んだ弾丸を使用する『
魔ガン』は詰め込む魔法の種類によって使用用途を変えられたといい、後期には召喚獣を詰め込んだ弾丸が発明されたという。また飛空艇の多くに『魔シンガン』が搭載されていた。
前バレンディア暦706年当時の銃
 ドクター・シドが使用する技として魔審銃が登場している。
 ダルマスカ周辺の諸国には矢や
銃弾を作る技術が広まっておらず、交易によってしか手に入らない。
 ウロコや牙が出回れば、それなりの矢弾が手に入るという。魔法を込めんだ銃弾は存在するが召喚獣を詰め込んだ銃弾は登場していない。
イヴァリース中世の銃
 機工士達によって『銃』は復元されている。
鉄巨人Steel Giant,Iron Colossus
 ひたすら主人の命令を実行し続ける汎用作業ロボット。特定の聖石を原動力としている。
 前バレンディア暦700年代に伝わっている伝説ではリンドヴルムが封じられた聖なる神殿の防人としてツィッタ草原にある4つの社に配されたとされている。真偽は不明だがリンドヴルムを倒し手に入れられた朽ちた鎧の破片が鉄巨人の存在を証明するという。同年代の機工都市ゴーグではモーグリと同程度の大きさの鉄巨人の復元に成功した機工士が存在している。歩いたり、小さな荷物を運ぶことが可能だがそれ以上の改良はなかなか進まず動力には人造魔石ではなく、天然魔石かミストカートを使ったものにするべきかと悩んでいた。
 労働7号改は聖石『キャンサー』を動力としており、旧時代から獅子戦争当時まで研究施設・ネルベスカ神殿の警備にあたっていたものと思われる。前バレンディア暦700年代のゴーグ地下坑道の57番坑道で鉄球が発見されているが関係があるかは不明。
 労働8号は聖石『アクエリアス』を動力としており、獅子戦争当時ゴーグ地下第57番坑道で鉄球の姿で発掘されている。
■思考型戦闘兵器
 前バレンディア暦706年当時、ドクター・シドはかねてより思考型の戦闘兵器ルークを開発しており、ドラクロア研究所における戦闘で試作機の実戦投入を行っていた。
 その後、ドラクロア研究所での戦闘データを元に改良された新型ルーク3種が製造された。
転送機forwarding device
 次元を超えて異世界を旅するための機械。天球儀に似た形をしており、
聖石『キャンサー』を原動力とする。
探査装置Mechanism to delect intruders
 飛空艇などに仕掛けてある侵入者用の探知装置。
 赤いアミのような線に触れると艦内に警報装置internal alarmが作動する警報システムと連動。
■魔道波技術
 魔道エネルギーをある特殊なレンズを通すことで特定の周波数を作り出すことに成功した。
 1822年段階で無線による対話など様々な用途が発明されている。
 前バレンディア暦706年当時に存在した無線が同じものかは不明。
変声機
 前バレンディア暦706年当時存在し、しゃべる人間の声を変えることができる。数名の声を登録できる模様。
発信機Transmitter
 オメガmk.XIIにとりつけられた居場所を特定できる機械。
 前バレンディア暦706年当時にも存在したかどうかは不明。
カメラviewing Crystal
 具体的な時期は不明だが古代兵器オメガmkXIIが開発された当時にとりつけられていたという。前バレンディア暦706年にカメラなど映像の送受信ができたかは不明。
 ちなみに海外版では映像の送受信ができるクリスタルとなっている。
■浮遊城Floating Castle
 機工学に関連するかどうかは不明だが、有翼人は地中にある浮遊石を結晶にする技術を持っており、天高い星の海に浮かぶ有翼人の浮遊城にこの技術が使われていたと思われる。しかし大崩壊で有翼人とともにその技術も失われた。
 中世紀の天空城・古代ロンカ王城にも同じ技術が使われているのだろうか。
自動チョコボ車Chocobo Car
 詳細は不明だが自動で動く乗物と思われる。獅子戦争当時に製作されている。

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